片想い同盟


あぁ、やっぱり。そりゃ、拓海も呆れるよね。


わかっていたけど改めてそう言われると、本当に自分のバカさ加減に呆れてくる。



「わかって……」

「気持ち言ったなら、それに後悔なんてすんなよ」


わかってる、と。そう言おうとした私の言葉は、拓海のそれに遮られた。



「……え?」

「俺は言うことすらできないし、する勇気だってない。けど杏はそれをしたんだろ?なら、すごいことだ。後悔するなんてあいつにも自分の気持ちにも失礼じゃねぇ?」



な?と言って私の頭を撫で続ける拓海の顔は、ブランコに座っている私からは見えない。


けれど、なんて優しくて、強い言葉。それはわかりすぎるくらいに伝わってくる。



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