片想い同盟
「そっち美味い?」
「うん、甘くて美味しいよ。食べる?」
「お、まじ?じゃあ交換な」
私のアイスが、拓海のアイスと入れ替わった。
バニラとは違うさっぱりとしたソーダ味が口いっぱいに広がる。
「やっぱり俺らって、付き合ってるように見えんのかな」
「……ッ、ケホッ!なに急に……っ」
せっかくソーダ味を堪能していたのに、急に拓海がそんなことを口にした。
う、喉、変なところに入った……っ。
何度か咳払いをして、喉の違和感をぬぐう。
バッと拓海を見上げると、「大丈夫かよ」なんて呑気に笑う拓海の顔があった。