片想い同盟
□ 友達への違和感
「終わった〜!!」
長い長いテスト期間が、今この瞬間終わりを告げた。
終業式も終わり、あとは帰りのHRを終えたら、いよいよ夏休みが始まる。
「あー!やっとサッカーができる!」
終業場である体育館から教室に戻ってきた瞬間、拓海は解放されたように思いっきり伸びをした。
「あはは、よく耐え抜いたね〜。……って、あれ、なにこれ」
私も拓海と話しながら席に着く。が、その自分の机の中から何やら紙が飛び出しているのを見つけた。
全く身に覚えのないその白い紙は、二つ折りにしたメモ帳のようなもの。
「ん?どした?」
「いや、なんか机に入ってて……」
私の反応に拓海もその紙を覗き込む。
「「……え」」
その紙を開いた瞬間、2人して声を揃えて固まった。