片想い同盟


あの日だってそう。


こんなにも拓海に会えないことが寂しいだなんて思ってもみなかった。


私、いつのまにか拓海と一緒にいるのが当たり前になってた。……というか、拓海に執着しすぎな気がする。


拓海のことばっかり考えてモヤモヤしたり、くすぐったい気持ちになったり。



「"親友"じゃ、なんか足りないんだよなぁ〜……」


この気持ちに名前をつけようにも、しっくりくる言葉が思いつかずにまたモヤモヤする。その繰り返し。


この夏の蒸し暑さが私の動く気力を奪うものだから、考えるしか今の私にはやることがなかった。


< 215 / 341 >

この作品をシェア

pagetop