片想い同盟
………え?
予想外の拓海の言葉に固まった。
な、なんで。
驚きすぎて、思わず拓海の顔を見上げる。
「あ、そうなの?なーんだ。なんか仲良さげだから俺てっきり……」
「あー高校の奴らにもよく言われるわ、それ」
が、拓海は安達くんに目を向けていて、私のことは見ていなかった。
ギュッと、胸が締め付けられているみたい。
思わず、下唇を噛んだ。
「杏樹?大丈夫?」
「え、あ……うん」
私の顔を覗き込む香里奈は、心配そうに眉をゆがめている。