片想い同盟

あぁ、香里奈にはやっぱり隠し通せない。


……自分の気持ちも、もう隠せない。



モヤモヤするのも、ドキドキするのも、会いたくてたまらなくなるのも、こんなにギュッと胸が締め付けられるのも。


この感情の名前なんて、1つしかないんだ。



「……恋、してるの」


ポツリと、自分の頭の中だけで考えていた言葉を落とした。


私は、拓海が、好き。

たぶんもう、どうしようもないくらいに。



「そっか」

静かに、香里奈はそう言って笑ってくれた。



言葉にしてみると、妙にしっくりくる。


ストン、と、心が納得するかのように気持ちが落ち着いていくから不思議。