片想い同盟
当たり前のように笑う拓海に、首を傾げた。
何を今更。拓海と優希くんとでは、天と地ほどの差があるんだよ、バーカっ。
……なんて言ったらチョップでも食らいそうだから、黙っておくけど。
拓海は拓海。友達だもん。
別に女の子と回し飲みするときと変わらない。それは拓海だって同じはずだ。
「拓海こそどーなのよ?好きな子と間接キスできるの?まぁ、モテ男拓海クンのことだから、それくらい余裕でしょうけど……って、え?」
なんてことなく拓海の顔を見て、固まった。
「……バカ、見んな」
「……まじですか、拓海さん」
「だからやめろって、その顔」
手で顔を隠す拓海の耳は、真っ赤。
ねぇ、拓海。私と同じ反応だよ、それ。
予想外の拓海の反応に驚きながらも、私と同じように恋してる拓海がちょっとだけ可愛く思えた。