片想い同盟


……え、これを着るの……?


「杏樹ちゃーん、もう終わりそう?」

「ちょ、ちょっと待って!」


外から声をかけられて、とりあえず急いでその衣装を着た……は、よかったんだけど。



「きゃ〜っ、やっぱり似合う!作って正解っ。あ、サイズはどう?大きくない?」

「いや、ていうかあの、これはいったい……?」


私の疑問なんておかまいなしにテキパキと裾の確認をされ、そしてまた、にっこりと微笑まれる。


「なにって、悪魔だよ、悪魔!ズル賢い小悪魔ちゃんになって、たくさんお客さん呼び込んでねっ」

「ねっ、って……」


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