片想い同盟
どうしよう……。なんか、目がうまく見れない。
「あー、うん、高野に任せてきたから大丈夫。たぶん熱中症。やー、参ったよ。急に倒れるんだもん」
「……今日、暑かったしね」
「んな。俺もちゃんと水分とっとかねぇと」
あちー、なんて言いながらパタパタとTシャツをあおぐ拓海は、いつもどおり。
……とは、やっぱりちょっと違う。
「拓海が、」
「ん?」
「……拓海が、ついてなくてよかったの?」
「え?」
つい出てしまった言葉は、あ、と思ったところでもう遅かった。