結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。


「いくらわたしが覗いてたからって、その名前酷すぎませんか!

わたしには南ゆきって立派な」


「知ってるよ」



へっ?



「1-6の南ゆき。

あんた結構有名だし」


「有名?」



なぜ?



はっ、バカでちびでヘタレな女とか?!



「なんかとんでもねーこと考えてそうだけど違うから。

そういう有名じゃねーよ」



あ、そうなんだ。



って、なんでわたしの考えてることがわかるの!?


もしかして、この人エスパー?!



「エスパーとかもっとちげーし。

バカなの?あんた」



ば、バカって言われた…



「とにかく、あんたは今日から俺の下僕。

あ、それと俺の裏の顔のことを誰かに言いふらしたら、分かってるよな?」



ひぃーー、!



ニッコリと笑ってるけど、全然目が笑ってない!


背筋がゾゾゾッ…と凍るような感じがした。




「は、はぃーー!!」


「ってことだから。

明日からよろしくな。覗きちゃん?」



そう言って去っていった。



明日からわたし、どうなるんでしょう……



でも、ほんとの恐怖は家に帰ってからだったのだ…。


< 13 / 275 >

この作品をシェア

pagetop