結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。
「よ〜っすリア充!
…あれ?ゆきちゃんは?」
げっ…
朝からうるさいのが来たわ…
「休み」
「は?なんで?」
「熱」
「はぁ!?
ちょ、え、ゆきちゃん休みなの!?
じゃあ今日ゆきちゃんに会えないのか!?」
うるせー
「お前は一々大声出さねーと喋れねーのかよ」
もう少し小さい声で喋れ。
鼓膜が破れる。
ただでさえ声が大きいのにそんな大声出すなよ。
「悪ぃ悪ぃ。
ていうかそんな怒んなよなー。
ゆきちゃんいなくて不機嫌なのは分かるけど、それを俺に向けんなよなー」
「無理」
素で話してんのお前しかいないんだから。
表の顔で不機嫌になってみろ。
今までの俺の努力が全部水の泡だわ。
とは口に出さず、俺は早足で教室に向かう。
「ちょ、悪かったって!俺を置いてくなよ!」
後ろでなんか言ってるが面倒くさいから無視を決めた。