結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。



―ゆきside



「……んっ…」



……あれ?

ここは、わたしのベッド?



あ、そっか。


わたし熱で寝てたのか…



まだボーッとする頭で考えてたら、ふとお腹に感じる重み。



ん?と思ってゆっくり体を起こすと、わたしの横で結城くんが寝ている。



「ゆ、結城くん!?」



え、なんでここにいるの!?



あれ?

学校は?

ていうか今何時?



急なことに頭がついていかず、混乱状態のわたしの空っぽな頭を必死に回転させて考えるけれど、やっぱり今の状況には追いつけない。



「んっ……、ゆき?」



わたしが1人あたふたしていると目を覚ました結城くん。



「お、おはよう、結城くん。

ところでどうしてここにいるの?」



結城くんと付き合い始めてからやめた敬語。


結城くんに気持ち悪いって言われちゃったから。



さすがにショックだったけど…。


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