結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。

「ゆきが誘ってきたから」


「あ、そっかそっか。わたしが誘ったのか…」



納得納得。



「・・・、って…えぇぇぇぇぇええ！？！？」


「っるさ！」



待って！え、わたしが誘った？


どういうこと？



ダメだ。


さっきので既に頭の脳みそ必死に働かせたからか、キャパオーバー。

爆発しそうだ。



「ゆき、お前何も覚えてねーの？」


「いや、覚えてるも何も冗談だよね？」



誘うだなんて、わたしそんな大胆なことっ！



「嘘でこんなこと言わないんですけど…」


「結城くんは冗談多いから」


「喧嘩売ってんの？」



真顔でそう言うわたしに、ニコリと笑顔を返す結城くん。



怖いっ！

背筋がゾクッとしたよ！


顔は笑ってるけど、目が笑ってないんだもん！



「めめめめ、滅相もありません！」



しかし既に遅かった。



結城くんの笑顔がニヤリと悪い笑顔に変わったのだ。


この笑顔は、何かよからぬ事を考えているときの笑顔で……