結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。
「きっかけはクラスの男子に、ゆきが告白されたことだった…」
当時ゆきにはクラスに気になってた男子がいて。
その男子は優しい性格で、クラスでも人気があった。
そんなある日ゆきはその男子に告白されたんだ。
もちろんゆきの返事はOK。
晴れて二人は付き合うことになった。
「毎日仲良く登下校する姿は、誰が見てもお似合いだった…。
だけど、それには裏があったんだ……」
今でも忘れはしないあの日のこと。
あの日一瞬で、ゆきは傷つくことになったの。
「あたしはゆきが教室に忘れ物をしたって言うから着いて行った」
教室に着いたとき、中ではクラスの男子が数人話してた。
その中にはゆきの彼氏の男もいて。
入ろうか迷ってたあたしたちは、次の瞬間男子たちの言葉で固まってしまった。
『あ、そう言えばあれはどうなったんだよ』
『あれって?』
『ほら、賭けだよ賭け。南とはどうなってんだよ。
俺千円もダメな方に賭けてんだからなぁ』
『あぁ、残念ながら順調だよ。
南さんもまんまと引っかかってくれてるし。
俺が好きだよって囁くだけで顔真っ赤にしちゃって。
まさか賭けの対象に自分がなってるなんて思わないだろうね』
ゆきの彼氏の言葉に騒ぐ周りの男たち。
隣にいるゆきは、目を見開いて固まってた。