結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。
お昼。
「ふー、すっきり」
四限目の終わりのチャイムと同時にトイレに駆け込んで用を足したわたし。
はやく教室に行こう。
お腹がすきすぎてもう倒れそうだもん。
さっきからグーグー、お腹が鳴ってる訳だし。
なんて呑気なことを考えていたわたしの耳に、突然聞こえてきた言葉。
「結城くんが好きです!!」
ほへ?
な、なんか今、とんでもない言葉を耳にしたような……。
そぉーっと、声が聞こえた方を見てみると
そこには1人の女の子と男の子。
どうやらわたしは、告白現場を目撃してしまったようです。
うひゃぁ、どうしよう。
生の告白現場なんて初めて見た!!
って、興奮してる場合じゃなくて。
わたし、こんなところにいたら告白を盗み見る悪趣味な人になるんじゃ……
よし、教室に戻ろう!
いや、でも教室に行くためには2人の横を通らなきゃいけなくて。
今さら出ていくわけには行かないよぉ。