結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。
「結城くんって意外と頑固なんですね」
わたしがやるって言っても全然片付けやめないもん。
「あぁそーだよ。
俺頑固だから。だからゆきは風呂はいってこい」
「はーい」
わたしは渋々お風呂場にいくことにした。
それにしても結城くんの印象、かなり変わったな。
最初はほんとに苦手だった。
いつも意地悪で、言うこと聞かなきゃ脅してくる
ただの俺様で、表の顔で学校の女の子騙してる酷い人。
だけど、ハンバーグが好きっていう子供っぽさがあって
目をキラキラさせたり、ほんとうの笑顔はすごく太陽みたいに輝いてた。
そんな結城くんを見たら、苦手意識なんてなくなってて。
わたしの中での結城くんが、どんどん変わっていく。
「ほんとうの結城くんを、知っていきたいな」
そう呟いて、お風呂をでる。
「あれ?」
すると棚の上に、ブラジャーが置いていないことに気づいた。