結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。


「うそっ!」



え、どうしよう……



待って、パジャマはあるよね?



パジャマだけ着てブラジャーを取りに行けばいいのだろうけど、なんせこの家には結城くんがいる。



それにこのパジャマ、サイズが大きめだし


「でもそんなこと言ってられないよね!」



結城くんに会わないように静かに行こう。



パジャマだけ着てお風呂場を出る。



どうか結城くんに会いませんように……!



――その瞬間


《ゴロゴロピッシャーン!》



ビクッ!



今までで一番大きな雷が鳴った。



う、うそ……



かなり大きな雷にわたしは廊下の床にうずくまる。



怖い……



お風呂に入ってたから気づかなかったけど、外では雨はさっきよりも強くなり、雷も鳴り始めていた。



雷に怖がっているわたしをよそに、今も尚鳴り続ける雷。



《ゴロゴロゴロ……、ピッシャーン!!!》



そしてさっきの比にならないぐらいの雷が鳴る。


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