結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。
――――――
―――――――…
「屋上でいいんだよね?」
ガチャッ
屋上の重い扉を開く。
「南さん!」
「あ、えと……」
目の前には黒のサラサラとした髪の毛と、結城くんとは違った一重のキリッとした目が印象的な、これまたかなりのイケメンさんがいた。
「あ、俺は1年2組の飯田和真。
南さんに手紙を出した人物です。
今日はほんとに来てくれてありがとう」
「え、えと1年6組の南ゆきでふっ!」
うぎゃっ!
か、噛んじゃった……
恥ずかしい……
「ははっ。南さんってほんとに可愛いね」
うぅ……
穴があったら入りたいって、こういうことに使うんだなと心の底から思った。
それにしても、笑ったときに見える八重歯が特徴的で、すごく可愛く笑う人なんだな。
飯田くんって。