結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。


「あれれ?直也くんじゃないかい!

何?お前が楽しみにしてるお昼休みは今日はねーのか?」



げっ…



「最悪」


「おいおい、そんなにあからさまに嫌そうな顔すんなよ」


「だったら俺の前から消えろ」


「いやん怖い」



……


「ちょいちょい無視しないでおくれよ。

俺恥ずかしいやつになってんじゃん」


「お前はいつも恥ずかしいやつだから安心しろ」


「ひどっ!俺結構気にしてんだぞ!?」


「あっそ」


「冷めてーやつだな」



お前はいつもうるせーんだよ。



えーと、このうるさいやつはクラスメートの矢本舜。


すげぇ嫌だけど一応小っさい時からの腐れ縁。

幼なじみってとこ。



だからこいつは俺の裏の顔を知ってる。


俺自身楽だからこいつの存在はありがたいっちゃーありがたい。



こんなこと死んでも言わねーけど。


言ったらこいつ絶対調子乗るし。


< 92 / 275 >

この作品をシェア

pagetop