結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。


「は!?ちょ、またかよ!」



やっと我に返った舜はそう言って騒いでいた。



それにしても、なに告白なんてされに行ってんだよ。



馬鹿じゃねーの。



なんて、ゆきの彼氏でもない俺が何言ってんだよって感じだよな。



でも、この前のあの大雨の日以来。


いやもしかしたら出会った日から俺はゆきのことが気になってたのかもしれない。



というか、しょうがないと思う。



あんなことされると嫌でも頭から離れない。



だって普通ノーブラで男に抱きつくか?



いや、雷が嫌いな上に停電したから怖がるのはしょうがないと思うけど、風呂上がりで顔は火照ってて赤くなってるし目は涙目になってんだぞ?



そんな状態でノーブラで抱きつかれたら誰でも理性はぶっ飛ぶはずだ。


その状態で我慢した俺を褒めてほしい。



それにあいつはいつも恥ずかしい言葉を恥ずかしげもなく平気で口にする。



ほんと、無自覚って最強……



あいつのことを考えていたらあっという間に着いた。


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