結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。
正直いって、全然怖くねぇ。
というか、逆に可愛い。
これが計算なんかじゃなくて、無意識にやってるんだからコイツは最強だ。
「お前の顔、フグ見てぇ」
フハッと笑って言うと、ゆきは更に頬をふくらませてそっぽを向く。
あ、拗ねた。
ほんと、ゆきは俺を楽しませてくれる。
こういう反応が見たくて俺はゆきをいじめてる。
そして俺は気づくんだ。
――あぁ、俺ゆきのこと好きだなぁ
って……。