届け、この想い~先生と私とチューリップ~
「また問題集……」


はぁとため息を吐きながら、受け取った問題集を見ると、日めくりカレンダーのように日付が書いてあった。


それぞれのページの下には、小さく囲った所もある。




「一日一ページやって毎日、日記をつけろ。拙者が見てやろう」


私が書いた日記を、先生が見る……?


小学校の時に流行った交換ノートを思い出した。





「これなら、出来そうだろ?」


先生は、心配そうな顔で、私の顔を覗き込んだ。





「はいっ!!やります!!やれます!!私、強い子だから」


思い切り、ブンブンと首を縦に振る。


「また出た。なんなんだ、その自信。その自信を数学に分けてほしいものです」


先生は、呆れたように笑い、大袈裟にため息を吐いた。



いろいろ嬉しくて、泣いちゃいそう……。





こうして、私の中の先生の好き好き度が上がるんだ。



この気持ちは、どこまで大きくなるのかな。



そんなことにすら、不安にもなる。



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