届け、この想い~先生と私とチューリップ~
「行きます!せーの!!」


クラス全員で大縄を飛ぶ。

みんな、白い顔で笑いながら声を出し合う。






知らず知らずのうちに、それも、どちらからか隣の長沢さんと手を繋いで飛んでいた……。


他のクラスより、五十回先に飛び終え見事、一位になれた。


「やったー!!」


私は、長沢さんに抱きついた。


そしてクラスみんなでハイタッチ。



みんな、輝いていた……。



ビタミンカラーのTシャツに負けないくらいキラキラと……。



「みんなー!!よくやったな!!!」



担任が走って来て、私たちは、さらに盛り上がった



総合優勝は、三年生で私たちのクラスは五位だった。


担任の先生は、涙を浮かべながら感動してしまった、と照れ笑いをした。


このクラス、好きかも……。


来年も、同じクラス。


来年こそは、優勝しようね……。



教室に戻る時、後ろから佐伯先生が肩を叩いた。


「お疲れぃ」


ニコッと笑う先生も、好き。


「おう、お疲れ」


そっけなく言う 沙織に先生はでこピンをした。


「生意気な口きくな、白塗りお化け」


「なにー!?」



私、この空気も好き。



大好きな先生と

大好きな 沙織




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