届け、この想い~先生と私とチューリップ~
あの子は、大人しいのに小悪魔だとか、あの人と付き合ってるのに、あの人に告白した、とか。



この子は、男子に思わせぶりな態度をして告白されると断る、とか、かなり、きわどい話も……。



いろんな人の悪口じゃないけど、なんか、楽しくなっちゃうんだ……。



お菓子を食べながら

コーラを飲みながら

写真や昔のアルバムを見て

次から次へと

話が出て来る





埃っぽい写真たちに触れていると、手がカサカサする。


鼻がムズムズする。


でも、そうさせているのは、私たちの大切な思い出。


少し色の褪せた写真は

思い出とともに

遠い昔のものとなる








小学校や、幼稚園のアルバムを見て、違うクラスの子を「この子誰だっけ」なんて……。


私たちがお婆ちゃんになったら、誰だっけ病がもっと多くなるね。



先生のことも

ちゃんと覚えてるかな……。





そして、私と先生の話にもなった。


沙織には、全部話してあるのに……。



先生のここが好き、とか、こんな仕草がかっこいい、とか、あんな顔も素敵、とか。


笑っちゃうくらい、先生に夢中。



先生には、彼女が居るのにね……。




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