29歳夫の恋,(キケンな夫のロマンス的な嫉妬‼)

再就職


「おはようございます。」




午後4時出勤する。
飲食業は、夜でも夕方でも、挨拶はおはようございます..だ。


「おはよう関田さん。」

「あ‼ 料理長、昨日見ました。
可愛い彼女さんですね。

お似合いでしたよ。」


「エッ、何処で?」

「レストランで、会議終わってからデートだったんですね。」

「あ、あぁちが..」
違うよと言う前に未華子は清掃に
はいって行った。






「オッはよー‼関田ちゃん。」

あんなにやかましかった
山内さんも、最近では仲良く
している。


「おはようございます、」

料理長に詰め寄られた時
山内さんの名前や、他のオバタリ
連の名前を言わなかった事に
感服したそうだ。



まあ、仕事が出来なかったのは
申し訳無かったと思う。
今ではレシピも教えてくれるし
尊敬もしている。


ギクシャクした日が続いた
ものの今は打ち解けて、店の
雰囲気も良くなって来た。



「はい。ありがとうございます。
ご予約ですか?
明日、6時半、御喜様10名様
ですね。
お待ちしております。」




バイトの結衣ちゃんが電話を
とった横で未華子はパフェを
作っていた。


電話は丸聞こえ御喜なんて苗字!
蒼生しかいない。


「明日六時半10名さまでーす。」
良く通る声で大学生の結衣ちゃん
が声掛けする。


「はーい。
ううっす。〃」
景気のいい、声が飛ぶ。



そう言えば、栞菜ちゃんどう
なったんだろう。
結衣ちゃんをみていたら
栞菜ちゃんを思わずには
いられない。

他人は、口出すな‼なんてヒ ドー 。
まあ本当の他人だから
仕方ないケド。



今日も満席で帰るのが遅くなった。
今じゃ即戦力となった未華子は
バリバリ働いている。


料理長の提案で来年は調理師免許
をとるため今は猛勉強中
それが取れたら栄養士の
資格にいどむ。


目標が出来ると何やらハッスルする癖がある。
ヤル気が倍になるのだ。




社員の話が出ていたがまだ
やりたい事がある。肉屋さんに
土日バイトに入り今度は
リブロースの捌き方
牛タンの捌き方を勉強したい。



魚屋の親方の紹介で
モールにあるミートランチ
と言う肉屋さんに
土日限定の、バイトが決まった。



居酒屋も、土日は忙しいが
何とか休みをもらえた。
料理長が勉強熱心だからと
OKをくれた。

土日はバイト君達も稼ぎたいので
その分バイト君に回るし、
ギブ&テイク、ではあるまいか。



俄に店先が煩くなる。


「何事?」


未華子を含め厨房から何人かが
ホールを覗きにでる。


料理長、甲斐田が、慌てて彼女の
腕を握り外へとつれ出している。


「だれなのー
甲斐田の新しい女って‼
出てきなさいよー。」



えええゞ━━━料理長に女━━━!!!!

誰?誰?誰?

未華子も山内さんも目が跳びでる
ぐらい驚いた。

「まさか関田ちゃん。?」
「まさか山内さん?」

ブフフフ、お互い指差して、大笑い。
「あんた私何歳と思ってる?
もうすぐ、大鯛に乗る歳よ。」



「ブフフフ
山内さん私も
男懲り懲りなんですから。」



「関田ちゃん。あたしだって‼
そりゃ料理長とは、いっも一緒に居るけど、アハハアハハ
何のジョーダンかよ。」



「あの人、誰なんです?」

「料理長に押しかけ女じゃ?」



未華子は言わなかったがあの人は
レストランで料理長といた
女性だった。甲斐田の彼女じゃ
なかったのか?

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