29歳夫の恋，（キケンな夫のロマンス的な嫉妬‼）

未華子は濡れて歩きながら
雨が体にあたり少しの気持ち良さを感じていた。


蒼生への気持ちが洗い流されて
しまうといいなぁ、
なんて考えながら。


「24歳で若くて沢山子供産めそうなんて、前妻の前で言うか！
普通💢💢
遠慮して、言わねーのが思いやりってものよ‼

カーチェイスまでしてそんな事が言いたかったのかよ。
(-"-)💢 馬鹿じゃー」





でも.....

「子供か‼
欲しいな。蒼生に似たら
可愛いだろうな。」

未華子は子供を産むならたった今
だなと思う。



雨に濡れたアゲハ蝶がキンカン
の枝にパタパタと止まっては
葉の裏側に回り身体を丸め卵を
産んでいる。

あの仕草は小学生の頃、理科の本や、図鑑で見た。

こんな激しい雨が降ってるのに...


女には子供が産める年齢がある、
自分の子供を見てみたい。
蝶は、何回か同じ事を繰り返し
何処かに消えた。

「蒼生は、未だ私の事好きなの
だろう か？ それとも、未だ都合のいい女扱いしたいだけなのだろうか？」



傘が飛んで行った。
しっかり握っていたのに手を離れた、追いかけたが、たちまち姿を消していた



あんなにしっかり握りしめて
いたのに

まるで蒼生が自分から

離れて行くように。


仕事は、毎日頑張っている。
売上も上場。


あの日からパッタリと甲斐田は
姿をみせない。
結衣ちゃんの気持ちも知ってるからどうのこうのは、無い。
かえって蒼生に感謝したくらいだ。


あの日のあの後、蒼生が来な
かったら未華子は、どんな返事を
したのだろうか?
自分自身分からない。



その日未華子は肉店のアルバイトに行く道を歩いていた。


黒塗りの高級車が某高級ホテル
に止まった。
中から出てきた人物は蒼生だ。


振り向いた蒼生は、未華子を見て
ふっ〃
と笑った気がする。

蒼生がホテルに入る頃
同じ高級車が未華子の隣を通り
過ぎた。


中から出てきた人物は
ピンクの着物を来て髪を今風に
結い上げた可愛らしい女性だった。



直ぐに見合い相手と分かった。
蒼生がデレデレする様子が見え
そうになる。


隙を見てホテルへ進入‼
怪しい奴と思われても仕方ない。
ホテルの レストランへと
エレベーターに乗る。

エレベーターを出た所で
蒼生とハチ合わせ‼


「オヤッ‼ 珍しい人がいるな‼
ﾆﾔﾘｯ
俺の見合いを見にきたのか？
それとも、邪魔しにきたのか？」




根性悪、憎らしい顔で迫りながら
背中をつついて来る。


綺麗な蒼生の顔が近ずいて
ニヤニヤしながら品定めするよう
に未華子の顎を、人差し指と
親指で掴み右に左に揺らして来る。



未華子は返事に困った。
自分は何しに来たのだろうか？


咄嗟に蒼生を追いかけたのは
未練があって⁉️、
やりなおしたくて、それとも
見合い相手か羨ましくて・・

そうだろうか？