月と太陽-密愛- 【コラボ企画】
「今、夏目望加と喋ってなかった?」
「うん。可愛い子だね」
「いや別にそこ聞いてないし。
陽君の現カノでしょ?」
「うん。初めて生で見たよ」
引き攣った顔を直そうと、頬を揉みほぐしながら言う。
陽に彼女が出来るたびに、彼女さんは私に挨拶をしてくる。
元々そういう話が苦手だから、こういうときは必ず顔が引き攣ってしまう。
「…でもなんか、今回は系統が違うね」
「そう?」
「まあ、満月じゃわかんないよ」
フッ、と鼻で笑い明はまた教室に入った。
「あっ明ちゃん、待ってよ〜」
私も続くように、入っていく。
一ガラッ
「今の陽の彼女?」
「…そうだよ。可愛い子だよね〜」
前に立ちはだかるように、京介は目の前に出て来た。
「これで何人目だよ〜」
呆れたようにため息をつくと、チラリと私を見てくる。
「お前はあいつと違って、そういう話ねぇよな」
「別に、興味ないし。」
あざけ笑うような京介を見て、冷ややかな目で小ばかにする。
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