月と太陽-密愛- 【コラボ企画】



「あ〜なんか楽しいな〜」


自然と鼻歌を歌いながら、跳びはねたり回ったり。

足取りは軽く、
直ぐに中等部の陽のクラスについた。


一ガタッ


「………陽君…」


ドアの前に来ると、微かな物音と可愛らしい声が聞こえる。


少しだけドアを開き、一番に目に飛び込んで来た光景を見た瞬間、
言葉を失った。


別によくある光景だし、私がとやかく言うこともないと思う。

というか言えるほど、経験ないし。


でも、どうしてか違って見えた。


あの子と…夏目望加ちゃんと抱き合ってる陽は、
なんだか別人に見えた一…。


一ドサッ


「誰!?」


気付くと、肩にかかっていた鞄は、スルリと落ちていた。


一ガラッ


「……みつき…!」

「…………」


驚きを隠せない陽と、目を合わせることが出来ない。


勝ち誇った笑みを見せるはずが、苦笑いしか出てこない。




< 18 / 30 >

この作品をシェア

pagetop