月と太陽-密愛- 【コラボ企画】
「………」
…陽の顔がまともに見れない。
今までにこんなこと無かったのに…。
どうしたんだろう?
笑っている陽の横顔を見ながら、私は小さくため息をついた。
「あっ!そうだ、満月あれ持って来て」
「へっ…あ〜うん」
不意に思い出したかのように陽は私に言う。
危ない…危ない…。
あれを忘れるところだった〜。
私は急いで二階に上がり、
陽の言うあれを取りに行った。
一ガチャッ…
真っ暗な静かな部屋に入り、勉強机の上に置いてある袋を取った。
その瞬間、袋が何かにぶつかり、一枚の紙が出てきた。
「なんだこれ…?
……写真?」
拾いあげ見てみると、そこに写っていたのは、
「…わたし!?」
今より少し幼い私が、満面の笑みを浮かべて笑っている写真。
「なんで…?」
たぶん中学生くらいだよね?
「…んっ?」
裏を見てみると、少しぼやけた字が書いてある。
「えっと〜…」
【愛しい君の笑顔】
一ドキンッ
大きく胸が高鳴った一…
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