月と太陽-密愛- 【コラボ企画】


「………」


…陽の顔がまともに見れない。


今までにこんなこと無かったのに…。

どうしたんだろう?




笑っている陽の横顔を見ながら、私は小さくため息をついた。




「あっ!そうだ、満月あれ持って来て」

「へっ…あ〜うん」


不意に思い出したかのように陽は私に言う。


危ない…危ない…。

あれを忘れるところだった〜。


私は急いで二階に上がり、
陽の言うあれを取りに行った。




一ガチャッ…


真っ暗な静かな部屋に入り、勉強机の上に置いてある袋を取った。


その瞬間、袋が何かにぶつかり、一枚の紙が出てきた。


「なんだこれ…?
……写真?」


拾いあげ見てみると、そこに写っていたのは、


「…わたし!?」


今より少し幼い私が、満面の笑みを浮かべて笑っている写真。


「なんで…?」


たぶん中学生くらいだよね?


「…んっ?」


裏を見てみると、少しぼやけた字が書いてある。


「えっと〜…」






【愛しい君の笑顔】









一ドキンッ


















大きく胸が高鳴った一…







< 22 / 30 >

この作品をシェア

pagetop