月と太陽-密愛- 【コラボ企画】
何だこれは…?
体が熱い…
息がしにくい…
お世辞にも綺麗とは言えない字で書いてあるそれは、私の心臓を激しく揺らした。
「満月?」
「あっ…ひなた…」
後ろを振り返ると、陽がゆっくりと入ってきた。
とっさに持っていた写真を隠し、笑顔を作った。
「ごめーん、ちょっと部屋片付けてた」
「…あっそ…じゃあ早く行くぞ」
「うん」
まだ胸にモヤモヤが残っている。
赤い顔を隠すようにして、私は陽の後ろを俯きながら歩いた。
本当はちゃんと気付いてたのかもしれない。
でもまだその意味を、私は知らなくて…
これから先、君をたくさん傷つけることになったんだ…。
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