月と太陽-密愛- 【コラボ企画】


「今日はきっと雨が降るから、傘もって行きなさいよ」

「だからお母さん、降水確率0%で、どうやって雨が降るのよ。」


ご飯を食べながら、お母さんは同じ言葉を繰り返し、私はその横で、冷静にツッコんでいる。


それを見ている、お父さんと陽は、ただ頷くだけ。


陽の小言は、お母さんからの遺伝だな。


私はそんなことを考え、そのあとのことは一切シカトを決めた。



「ま〜お前がそんなことすれば、父さん達も驚くって。
満月は家族一の低血圧だからな…」

「…うっさい」


笑いを堪えている陽に、冷たい目を向ける。

それにも屈しず、いよいよ押さえがきかなくなり、陽は笑い出した。


「も〜笑わないでよっ」




昨日から陽のペースになってる気がする。



「………?」



昨日?


そう言えば、昨日なんかあったような…




「っあぁぁぁぁあっっ!!」




昨日あったことを思いだし、思わず声をあげた。




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