太陽の柱
万が一…
万が一よ?
美冥に見られたりしたら、笑いのネタにされるに違いない
「なーにブツクツ言ってんのよキモいわね」
驚いてドアを見ると壁によしかかった美冥が怪しい笑みを見せながら立って居る
どうやら
『南無阿弥陀仏~南無阿弥陀仏~
』と唱えていたらしい
「貞子でも居た?」
って笑ってる
貞子はお前だ!
とは言えない
言った日にゃ~私は呪い殺されるだろう
妹に逆らえない姉はどうかと思うが苦手だ
貞子は手に携帯を握っているのが目に入り
慌ててゲームをログアウトする
何しに来たのか聞いてみたら携帯を押しつけて私の隣りに膝をついて座り出した
ギャル文字だらけで読みづらい
訳するとこうだ
《美冥の姉ちゃん最高!お陰でダーリンできたよ!ありがとうって言っておいて~》
良かったじゃん!
『おめでとうって伝えといて』
「らじゃー」
それだけ会話して部屋を出て行った
ギャルになりたかったのは好きな人好みになりたかったからなんだね
でも本当良かった
って…先越されてんじゃん!
深い溜め息をついてリビングに向かった
時間は既に夜6時、夕食食べてお風呂入ってログインする
たかぽまだ居ないじゃん
実はたかぽのレベルに追いついていた
攻撃力が強いから狩るスピードが早い
驚くべな
あと少しでレベル1リードする
あと20%!
経験値は%で表示される。100%になればレベルアップ
《takathiさんがログインしました。》
チャット画面にはたかぽが来た事を伝えている