太陽の柱

新しい彼氏

『でも、なんでいきなり東京?』


魅乃から貰った服を畳みながら疑問をぶつける



「………」


ん?


突如耳まで茹でタコのように真っ赤になり俯く魅乃


意味がわからず私は首をかしげながら服を畳み続ける




……どれくらい沈黙が続いただろうか


相変わらず魅乃は真っ赤になりながら俯いたまま



魅乃の顔を観察していると
沈黙を破るようにゆっくり紅潮した唇が動いた


『彼氏に逢いに行ってた…』


頭から湯気が出るんじゃないかと思うくらい益々真っ赤になっている




『……はぁ?まじぃ?
やったじゃん!!!』


突然の大きな声に反応して魅乃が顔をあげた



「ありがとぉ~」


にっこり笑ったと思うと

魅乃はまた俯く

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