太陽の柱
第5章

好きの条件

いつもの狩場に向かい

いつも通りに狩りをする

その間一切無言

別に話することもないし…ね


『うわぁぁああああ!!』



突然目の前の視界を塞がれる


振り向くと魅乃カップルが立って画面を覗き込んでいた


「ドアノックしても返事ないからさぁ♪ごめんねぇ~」



ゲームに集中しすぎて、ドアの開く音さえ気づかなかったらしい

「へぇ~頑張ってるじゃん」


『み~る~な~っ』


必死になって画面を隠すも無理やりはがされる


「へぇ~この”takathi”って人が例のパーティね?」


そう言った魅乃の白い手が伸びてきた


「ダメたって、二人の邪魔しちゃダメでしょ?」


魅乃の手を引き戻し、「ごめんね」とサワヤカスマイルを繰り出す魅乃ダーリン


「いいじゃんかぁ~」なんて頬をプクッと膨らませながらベッドの上に二人は腰をかけた


どうやら、勝手にチャットをしようとしたみたい…

絶対にさせるものか!!!


『ちょっと待っててね』

「はぁい」

この状況をなんとかしなくちゃ…


≪ミメィ;ごめんね!友達来ちゃったからまた来るね≫


≪takathi:そっか~。わかったよ~≫


了承の言葉を確認してすぐに電源を切る



『てか、どうしたんよ』


旭川の動物園に行きたいらしい
日本で入園者数ナンバー1になった例の動物園

今から行っても入れない気がするのですが…

てか二人でいけよ!!



「だって~地図あるけど、カーナビないから行けないんだもん…」


んな、アホな

渋い顔をしてなんて断ろうか考える…


「お礼に次来るときヒヨコ2箱買ってくるよ?」



『行く。お供させてください…』


やべぇ
ヒヨコに釣られて行くって言っちゃった



傍では喜んでいる二人



いつ行くのか聞いてみると明日と即答

まぁ、明日はバイト休みだし?

しゃーないよね

約束を取り付けるだけ取り付けたら即座に帰っていった

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