俺だけのもの~一途な御曹司のほとばしる独占愛
上崎さんは怖かったし、あんな風に誰かに思われるのは嫌だった。変なウワサが流れているのかと心配にもなった。
「うん、許されないことしたって思ってる。本当に、不安にさせたし、傷つけたってわかってる。……私、自分が誰からも好かれてないみたいでみじめで……でも、百音に意地悪したら、もっとみじめになった」
「愛海……」
「本当にごめんね。百音のことは好きだし、性格も価値観も合うって思ってる。……まぁ、こんな私とじゃ、嫌かもしれないけど。嫉妬とか劣等感とか……私からなくなったら、もう一回、友達になってもらえるかな」
怯えるような目で私をじっと見上げてくる。噛みしめた口元や、潤んだ瞳から本当に反省していることが伝わってきた。
「……私も、愛海といると楽しいよ。すぐに許せるってわけじゃないけど、愛海が自分を好きになってくれたらいいと思う」
愛海が私のなにに嫉妬して、劣等感を持ったのかわからない。
女の私から見ても愛海は可愛らしく、男性が放っておかない容姿だし、仕事もできるし、話題も豊富で笑顔も素敵なのに。
「人って、わかないものだね」
ぽろりと零れた言葉に、愛海がクスリと笑った。