笑顔でいいの?
結局、行くところに困った私は

一人プラプラと、夜の街をさ迷っていた。

ポンッ。

肩を叩かれ、振り向くと………洋介さん。

「よっ!
一人で買い物?」

「あっ…………………。
まぁ………………そうです…………。」

圭ちゃんに連絡されないかと内心ビクビクしていると

「彩がご飯作りすぎたって言ってたから
良かったら、減らすの協力してくれない?」って誘ってくれた。

まさに、渡りに船!!

助かった!

「良いんですか?!
嬉しいです!!」

圭ちゃんのご飯を食べるようになってから

一人で食べるご飯は、味気なくて………

有名なお店のご飯でさえ、美味しく感じられない。

「彩に頼まれた、牛乳とハムを買いに行くから
ちょっと付き合ってね。」

穏やかな笑顔で話す洋介さんに

さっき感じた不安を、忘れてた。
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