笑顔でいいの?
「圭哉く~ん。
可愛いなら、不安にさせちゃダメでしょう。」

ニヤニヤ笑う洋介さんと彩先生。

たぶん、私のことを言ってるんだよね。

不安に………………。

………………………………………………。

圭ちゃんといつまで一緒に居られるのか………

彼女が出来たらどうしよう。

邪魔してないか。

…………………………………………。

確かに不安ばかりだ。

「幼稚園で見る咲とは全然違ってて
何だか新鮮!!」って笑う彩先生。

「どんな風に違う?」と質問する圭ちゃんに

「私と洋ちゃんみたい。」と。

「それなら良いか。」と、機嫌が直る圭ちゃんに

やっぱり私は……………不安になる。

圭ちゃん。

分からないことだらけだよぅ。

「さぁ、熱い間に食べよう。」

お鍋の湯気のせいか…………

目頭が、ぼんやりとにじむ。

「ねぇ、咲。
咲はどうして『先生達と集まりがある』って、圭ちゃんに言ったの?」

今、一番触れられたくない内容なのに…………

ズバッと切り込む彩先生。

他の人だと、無神経だと思うけど。

相手は彩先生だから、何か考えがあるはず。

はぐらかしても直ぐにバレて、もっとややこしくなりそうだから

素直に話すことにした。
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