笑顔でいいの?
えっ?!

恋じゃない?!

私って…………恋じゃないの??

「そんな事…………………。」

「もしかしたら…………咲のは、恋じゃないのかもなぁって思ってる。
だから、手は出さないよ。」

「……………………でも…………キス。」

「あれくらいは、勘弁してよぅ。
俺は、咲が可愛いくて仕方ないんだから。
強引に彼女にするくらい。
ただ、俺の好きだけを押しつけたらダメだって分かってる。
咲は、お兄ちゃんの延長だって……………。
これでも、年の差は感じてるからね。」

そう言いながら、ギュッと抱きしめられる。

もう!

言うことと、やることが違うんだから!!

でも…………

嫌じゃないから不思議なんだよね。

私にとって圭ちゃんは

お兄ちゃん??

それとも彼氏??

まだハッキリしない。

それでも側にいて欲しいし

ギュッとされると…………嬉しいんだ。

その時、除夜の鐘の音が聞こえた。

「咲、おめでとう。」

「圭ちゃん。
明けまして、おめでとう。」
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