笑顔でいいの?
「咲々…………怖い。」

「分かった。
直ぐに圭哉さんに連絡するから。」

大して目印になりそうな物は無いものの………

見える限り伝えた。

明るい所!

咲々の注意を守って、人様の門で待たせてもらう。

新年を迎えた今は

お詣りに行った家族や

夜更かしして、眠りについた家族で………辺りは真っ暗。

圭ちゃん………ホントに来てくれるかな??

怒ってほっとかれたら…………どうしよう。

不安になりかけた時

タッタッタッタッ。

走って来る足音が。

圭ちゃん!?

それとも…………変な人??

恐々顔を道路に出して見ると

「馬鹿か!!」

怒鳴る声は、やっぱり圭ちゃんで………

「圭ちゃ~ん。
怖かったよぅ~」

泣きじゃくる私を抱きしめてくれた。

「はぁ~っ。
寿命が10年は縮んだから…………。」

怒るって言うよりも…………呆れてる。

「ごめんなさい。
圭ちゃん……ごめんなさい。
嫌わないで。
ごめんなさい。」

さっき待ってた時よりも、圭ちゃんを失うと思ったら

もっともっと…………怖くなった。

ギュウギュウと、圭ちゃんに力の限り抱きついて

離さないで欲しいと訴える。
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