笑顔でいいの?
「咲、ちょっと電話する。」

抱きしめたまま言われて

直ぐに連絡する。

「あぁ~咲々ちゃん、ごめんね。
今、見つかったから。
ケンカ?
う~ん。
ケンカって言うよりも……傷つけちゃったんだよね。」

えっ!!

相手は………咲々だよね?

ケンカって…………

さっき私が言った言葉。

だったら『傷つけた』って………私??

一人で悶々と考えてる間に

「咲次第…………かな?」って。

私、次第??

私次第で………どうなるの??

再び不安に苛まれた頃

電話を切った圭ちゃんが

「悪い、もう一件電話する。」と言って電話をかけ始めた。

「ささ、見つかった。
悪かったな。
あぁ、じゃあまた明日。」

今度は笹兄らしくて直ぐに切れた。

もしかして…………みんなに迷惑をかけた?

シュンと落ち込む私の肩を抱いて

「帰るか。」と歩き始める圭ちゃん。

来るときは、初めての初詣にウキウキだったのにな。

どうしてこんな事になったのか………。

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