子供の名前
その7
バスケサークルの副サークル長は毎年女子がやっていた
しかし今回の副サークル長は酷いものだった
翔平にばかり仕事をさせて自分は何もしていなかったのだ
そのくせいっちょ前に大変だとか言うし
サークルで上手くいかないことがあるとすぐ泣いていた
自分は何もしていないっていうのにだ
しかもそいつは自分の好きな人がいる時ばかりしっかりした副サークル長を演じようとしていた
翔平からしたら堪ったもんじゃなかったろうし
2年生の男子は皆そいつに不満を持っていた
それは僕もまた然りで
コバユは露骨にそれをサークル中のプレーに出していた
そしてそいつが経験者の前と初心者の前で都合のいい違ったことを言うせいで
僕たちのバスケサークルはさらに良からぬ方に進むのだった