ながれぼし
そんな私に、1通のメールが入ってきたのは、

夏も終わりの9月の半ば。


『トモ~、今週の金曜夜ってひま???』


大学以来の友人のエミだ。


『うん、ひま』


速攻メールを返信。

金曜夜にヒマ、って速攻で返せるあたり、自分がちょっとナサケナイ。

そんな私にエミはさらにメールを送ってきた。


『だと思った(笑) あのね、金曜にユキと一緒に飲みに行くんだけど、トモも来ない?』


だと思った(笑)ってなんだよ~、と思いつつ、

私はエミのメールに首をかしげる。


ユキ、というのはエミの彼氏。

本名はユキタカ、というんで呼び名はユキ。

エミと私より3つ年上のアニキ的な男の子で、

私とも仲良くしてくれる男友達だ。

そのエミとユキが飲みに行くから私も来いという。



ぶっちゃけ、それってデートのお邪魔じゃありませんこと?



…というくらいのことは、さすがに私でもわかる。

だから私は不思議に思いつつ聞いてみた。


『私がエミたちのデートのじゃましに行ってもしょうがないじゃん』


そこでエミが返してきたのは、意外なメールだった。


『あのね~ ユキの大学の後輩の男の子がこっちに就職で出てきたんだけど、

男2人女1人で飲んでもつまらないでしょ?

だからトモも一緒に来ないかな、と思って。

トモと一緒なら私も気楽じゃん(^o^)ノ』


ふーん、と思う。

そういうことなら私も行こうかな。

正直

ひまだし。

飲むのはきらいじゃないし。




『わかった 何時にどこへ行けばいい?』



そう打ち返したメールが、

これから先のあの時別な日々につながっていたなんて。



そのときの私は、ぜんぜん気付かなかったんだ。
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