恋愛王子の落とし方

急接近

体育祭が終わった後、生徒会長や鞍田くんが謝罪してきた。

別に私は気にしてないからいいんだけど、鞍田くんだけはあんまり許せなかった。

もとはと言えば鞍田くんが事を大きくしたわけでそのとばっちりを受けたんだから。

「七瀬、宮島とガチで付き合ってんの？」

「いや、えーと…………」

鞍田ファンが私に危害を加える。

脳裏にそれが横切った。

そうだった。

そのために宮島くんはあんなこと言ったんだった。

「え、ええ！そうよ！」

フリなんだけどね。

「なんだ！奪いにくくなっちゃって。やっぱり僕にしない？」

「嫌。私、鞍田くんに迷惑かけられたんだから」

「七瀬ってガード固すぎ！どうやって宮島は落としたんだ？」

落とされてないし。

「じゃあ帰っていい？あんたのせいで疲れたし」

「ごめんて、七瀬。許せよ」

ガン無視して帰った。
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