恋愛王子の落とし方
教室に戻ると近藤がいた。

「近藤、どうしたんだ?」

「私は鞍田に言いたい事がある」

なんだろ。

僕、何かしたのか?

「一つ、ミナって呼べ。二つ、昼ごはんを一緒に食べてくれ。三つ、私と付き合ってくれ」

んん?

最後のは聞き間違えかな?

「今、何て………………」

「だから、私と付き合ってくれって」

「え、ええっ!?」

「鞍田のことだから、告白なんて慣れてると思ったのになんだその反応は。私が恋愛感情を持つということがそんなに驚いたのか?」

いやいや。

そんな澄まし顔で言われたことないから驚いてるんだよ!

「二つは聞く、でも最後だけは考えさせてくれないか?」

「もちろんいいぞ。時間をとってすまない。またな」

いつも近藤には驚かされるな。
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