恋愛王子の落とし方
「帰りますか」

「うん」

ベンチから立ち上がろうとしたとき、先輩に腕を掴まれた。

「…………手紙、ちょーだい?」

え?

か、可愛い。

って、手紙をあげるんだろ!

「分かった」

先輩の手紙を渡そうとした。

少し考えて、もともと交換するはずだったことを思い出し、俺のをあげた。

「これでいい?」

「うん」
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