恋愛王子の落とし方
「ヒナタ…………」

冬の風が窓に向かって吹いている。

ミシミシと音を立てて。

「無理しないでよ……………バカ」

ヒナタの髪を触った。

さらさらふわふわしていた。

やっぱり熱っぽい。

試合のために無理してたんだ。

そんなことして出られなくリスクを考えもしないで。

「…………うーん」

ヒナタが唸った。

「ヒナタ?」

もうすぐ起きるのだろうか。

もう少し待っていよう。
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