恋愛王子の落とし方
なのに今回、あっちから話しかけてきたから拒絶したそうだ。

これから会わないといいけど。

「着替えとかプールとか撮られてたと思うと嫌だな」

「だよな。なんだよ、こいつ。って俺も思ったし。妬いた。俺だって見てないのにさ。」

もしかして、拗ねてる?

うふふ、可愛いな~。

ヒナタに見とれていると、フワッと抱きしめられた。

「え!?何」

「さっきは自分から抱きついてきたのに、何その反応」

さっきのと今のじゃ、意味違うんだもの!!

「ヒナタ………拗ねてるよね?」

「拗ねてないし。初めは俺が見たいじゃん」

やっぱり拗ねてるじゃん。

「ヒナタなら何回でも見ていいからね」

「何、その爆弾発言」

硬直するヒナタが可愛くて、でもカッコよくて。

少し背伸びしてキスした。

「………っ!」

「えへへ。いつもの仕返しぃ」

私はいつからこんなイタズラになったのだろう。

私の知らない私が沢山出てきて怖い。

でも、その分、好奇心が成長するみたい。
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