恋愛王子の落とし方
でも、さすがにヤバイと思ってやめた。

「ごめん」

先輩は声を出さず、首を降るだけだった。

ふと視線を落とすと、先輩のシャツのボタンが外れていた。

「…………!!」

こ、これは俺がやったのか?

下着見えてるし………。

無理だ、直視出来ない。

先輩もそれに気づいたらしく、ボタンを閉めた。

「………見た?」

「うん」

先輩は真っ赤になって、そっぽ向いた。

「………ごめん」

そっぽ向いたまま、首を降る。

肩を震わせているようだったので、泣いてるのだろう。

「先輩…………」

俺は先輩の側を離れることにした。

先輩にこんなことした俺が悪いし、先輩が嫌がってる。

それなら今は俺の顔なんて見ない方がいいだろう。
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