恋愛王子の落とし方
どこにいるのか分からないし、見当もつかない。

それでも、ミナのために必死に探した。

「いた」

鞍田くんは女子たちと話していた。

ミナは泣いてたのに。

私は思わずビンタした。

周りの女子たちは悲鳴を上げる。

「ふざけんじゃないわよ!!ミナを泣かしといて自分は女遊び?ふざけるのも大概にしろ!!」

「……ほんと容赦ないね。僕はミナといるのが苦しいんだ。もうほっといてくれ」

女子たちを引き連れて行ってしまった。

こんなことって。

涙が止まることはなかった。
< 302 / 334 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop