恋愛王子の落とし方
それからも何度かヒナタを忘れることがあった。

本当に最近疲れているのだろうか。

それとも、ヒナタのこと考えすぎて馬鹿になったのか。

まあ、そのうち治るだろう。

その程度にしか考えてなかった。

でも…………。

日に日に記憶が薄れていっていた。

必死に思い出そうとしても思い出せない。

霞んでいて、よく分からない。

でも、大切だって気持ちは残ったまま。

これは一体何?

日々、悩み続けた。

そんな心に反するかのように、記憶が全て無くなってしまった。
< 308 / 334 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop